■Web標準の怪しいところ

 2006年現在、Web標準(化)への流れが急速に強まっています。というより今後はWeb標準に従ってHTML, CSS, JavaScriptなどを記述しなければならなくなるでしょう。と言っても、多くの人はWebサイト作成ソフトを利用しているので、ソフトが対応すればある程度までは何とかなってしまうかもしれません。
 ただ、現時点では「なぜWeb標準なのか」という素朴な疑問と「Web標準にすることで得られるメリット」に対して素朴な疑問を持つ人もいるでしょう。そこで、わざわざ(?)「Web標準にすることで得られるメリット」に難癖をつけてみます。要するにいちゃもん(反論もどき)を付けることによって、何がどこが重要なのか考えるきっかけになるのではないかと思うからです。
 「Web標準にすることで得られるメリット」が掲載されているページ(http://www.cybergarden.net/blog/2003/12/web_6.html) にあげられているメリットのいくつかを取り上げてみましょう。

1. ソースの合理性
 正しいHTMLソースを記述するとプログラムで操作する場合も楽です。でも「素晴らしい完璧なHTMLソースだけど、文章が駄目、誤字脱字の嵐、結局意味不明」というオチもあります。

2. ページの軽さ
 だいたい20〜30%ほどHTMLファイルは軽くなるようです。実際にやってみると、もっと減ることもあります。「わずか1KBのサイズのHTMLファイルに合計200KBの画像データ」、大変素晴らしいページができました。

3. ブラウザ(ユーザーエージェント)の安定した動作
 レイアウトに関してはテーブルタグの方がCSSより遥かに安定していると思いますが。(もっともテーブルタグ本来の使い方ではないので駄目ですが)


 他にも別のサイトでは「リニューアル時の負荷軽減」という項目もリストアップされています。これはページのレイアウトを変更する時にCSSだけで処理できて楽になる、といった具合です。でも、これは実際のところ怪しいでしょう。頑張ってWeb標準に従ってサイトを作ってもあるものがないと、今までとたいして変わらない結果が待ち受けているかもしれません。


2006 Copyright 古籏一浩/openspc@alpha.ocn.ne.jp