アプリケーション/バージョンアップに伴う注意点

 JavaScriptはWebブラウザ(Internet ExplorerやSafari、Firefox、Opera、Google Chromeなど)でしか動作しないのではないかと思っている人も多いかもしれません。実際には、ブラウザ以外のアプリケーション制御用のスクリプト言語として普及してきています。Adobe製品に限らずMacromedia(2005年にAdobeと合併)の製品なども以前から対応しています。
 JavaScriptは文法は同じなので、一度身に付けてしまえば、アプリケーション独自のオブジェクト部分を覚えるだけですみます。基本的な部分は同じですが、アプリケーションによって扱えるオブジェクトが異なります。このため、Illustrator CS6で作成したスクリプトはPhotoshopやAfterEffects、InDesign、Premierer、Dreamweaver、Flash、Fireworksではエラーになってしまい動作しません。また、アプリケーションのバージョンアップに伴って以前のスクリプトが動作しなくなってしまうことがあります。
 Illustrator CS6でもECMA ScriptにIllustrator CS6独自のオブジェクトを追加し、各種処理/制御ができるようになっています。また、CS3以降ではAdobe Bridgeと連携させることができるようになりました。このため、Illustrator CS6ではできない処理もBridge CS6を経由することで可能になるものもあります。例えば、Illustrator CS6には手軽にFTP, HTTP処理を行う機能やソケット通信を行う機能がありませんが、Bridge CS6を経由することでサーバー上にある画像データなどをダウンロードしてIllustrator CS6で処理することができます。
 これらの機能に関しては以下のサイトにあるマニュアルを参照するとよいでしょう。
Illustrator Scripting
JavaScript Tools Guide CS6