■アプリケーション/バージョンアップに伴う注意点


 JavaScriptはWebブラウザ(Internet ExplorerやSafari、Firefox、Netscape、Operaなど)でしか動作しないのではないかと思っている人も多いかもしれません。実際には、ブラウザ以外のアプリケーション制御用のスクリプト言語として普及してきています。Adobe製品に限らずMacromediaの製品なども以前から対応しています。

 JavaScriptは文法は同じなので、一度身に付けてしまえば、アプリケーション独自のオブジェクト部分を覚えるだけですみます。基本的な部分は同じですが、アプリケーションによって扱えるオブジェクトが異なります。このため、Illustrator CSで作成したスクリプトはPhotoshopやDreamweaver、Flashではエラーになってしまい動作しません。また、アプリケーションのバージョンアップに伴って以前のスクリプトが動作しなくなってしまうことがあります。

 Illustrator CSでもECMA ScriptにIllustrator CS独自のオブジェクトを追加し、各種処理/制御ができるようになっています。Illustrator 10と比べて印刷、文字、フォントまわりなどが変更されています。このため、Illustrator 10で動作していたスクリプトがIllustrator CSで動作しなくなってしまう場合があります。

 また、MacOS X版ではレイヤー名に日本語が含まれている場合には正常に動作しません。Windows版では未確認です。
 Mac OS X版のファイルのread()メソッドで日本語を含むファイルを読み込む場合はUnicode (UTF-8ではない) にする必要があります。また、この場合バグらしき現象により72文字までしか読み込めません。
 MacOS X版でver 10では改行コードは従来のCR (13番)でしたが、ver CSではLF (10番)にしないと正しく改行処理を行えません。
 MacOS X版でdocuments.add()を行った場合にドキュメントのタイトルが文字化けし???になります。