AfterEffects CC 2015のJavaScriptで、できることと、できないこと


 AfterEffects CC 2015のJavaScriptは高機能でネットワーク通信やAfterEffects CC自体をサーバーにすることもできます。高機能とは言え何でもできるわけではなく以下のようなことはできません。

・AfterEffects側で用意した機能(オブジェクト)以外のもの
 これはAfterEffectsで、その機能があるからといってJavaScriptで、その機能を利用できない場合があります。ただし、外部プログラムを呼び出すなどの方法で対処できる場合があります。(例えばアニメーション制作ソフトのRETAS!のファイルを解析して、そのデータをAfterEffectsで読み込み配置するなど。)

・メニューコマンドの実行
 app.executeCommand()を使えばAfterEffectsのメニューをスクリプトで実行できます。ただし、すべてのメニューコマンドを実行できるわけではありません。WindowsとMac OS X/OS Xでもメニュー項目が異なるため、必ずしも同じ動作を実現できるわけではありません。

・エフェクト効果
 一般的なプラグインでのエフェクト(ピクセル単位のエフェクト処理)はできません。

 AfterEffects CC 2015のJavaScriptでできることは以下のようなものがあります。

・自動配置処理
・データベースとの連携
・手作業では時間のかかる複雑な処理
・ファイル処理
・任意の外部アプリケーションの起動

 AfterEffects CC 2015ではGUIオブジェクトが用意されているため、通常のダイアログウィンドウを生成して違和感のないインタフェースを利用し処理させることができます。また、CEP (Common Extensibility Platform・共通拡張プラットフォーム) を利用すればHTML5+CSSを利用して、より手軽で高度なインターフェースを用意することもできます。AfterEffects CC 2015はCEP6に対応しています。
 任意の外部アプリケーションの起動は、起動するアプリケーションがネットワーク上(Sambaネットワーク)にある場合には、期待通りに動作しない場合があります。また、OSのコマンドラインを使う(OSのシェル機能を使うなど)場合は、実行するユーザーの環境に依存する点にも注意が必要です。


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