前にも書きましたが、Ajaxは万能ではありません。かなり多くの弱点、難点があります。
まず、OS、ブラウザ間の違いですが、これはライブラリによって次第に解消されるでしょう。定番ライブラリができてしまえば、後は非常に楽になります。ライブラリが出来てしまえば、流れとしてはOS機能を持ったAjax OSとも言うべきAPIを装備したものが出てくる可能性があります。ページ上に手軽にウィンドウを表示したり、別サイトからのデータを解析してユーザーに合わせた情報だけを組み合わせて表示することもできるようになるでしょう(マルチウィンドウライブラリとしては
Prototype Window Classがあります。別サイトからのXMLデータを組み合わせて表示するフレームワークの1つとしては
Adobe Spryなどがあります)。
Ajaxの弱点である異なるブラウザ、OS間の差異が吸収されてもFlashのように手軽にアニメーションやRIAができることには当面ならないでしょう。AjaxとFlashと棲み分けることもできますが、JavaScriptからFlashを制御することにより、もっと高機能で使いやすいサイトを構築することができるでしょう。AjaxとFlashは競合するものではなく、お互いの便利な部分を利用するようになる可能性があります。
2005年時点での難点としては、まだまだ情報が少なく、散乱しておりいろいろな面で整理されていないことです。これも2006年以降は急速に整備され、まとまった読みやすく扱い情報として提供されるでしょう。
それでは、次章から実際にプログラムを作って体験してみましょう。
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(2005.12.15, 2006.8.18追記)